クリント・イーストウッドが初めて監督/主演を務めた作品です。
ストーリーは映画を実際見ていただくとして、興味深かったのは音楽。作品中にジャズは多く流れるのですが、そのほとんどはラジオで流れているもので、映画のBGMとして演出しているものではありません。むしろ70年代のファンキージャズが流れつつも映画はサスペンスというコントラストが異様な雰囲気を醸し出します。
後半ジャズフェスティバルにキャノンボール・アダレイやジョー・ザヴィヌルが出演していたのはファンとしてはうれしいシーンでした。出演というよりも、本物のジャズフェスティバルに乗り込んで撮影を行ったため観客などはエキストラではなく純粋にジャズを楽しんでいたとのことです。
映画の舞台はカリフォルニアで、クリント・イーストウッド自身土地勘があったため選ばれたということですが、エンディングで流れるミスティを演奏したエロール・ガーナーの名盤「コンサート・バイ・ザ・シー」のジャケットの写真は同じ地域のもののようにも感じます。このアルバムは1954年に発表なので、映画よりもだいぶ前です。イーストウッドがロケ地選びにこの写真も意識していたのなら面白いですね。
さて、明日でアップライトピアノの整備が一台終わります。次のピアノは木目調です。
なかなか苦戦しそうではありますが、楽しみです。