ピアノ調律師の技能試験、1級に合格しました。去年の春に決意し、7月に学科試験、11月に実技試験を受け、発表は3月。長いイベントだったと思います。

まあ試験のことでいろいろ思うところもあったのですが、やはり遠方へ出かけていくので試験のほかにも行く先々で収穫を得ることも大事です。


7月の学科は帰省を兼ねて東京で受けたので、いつもお世話になっているさいたまピアノ工房さんでハンマー談義。針の刺し方、整音で目指すもの、メーカーの特徴など、いろいろ教えてもらいました。

しばらくして合格通知が来て、実技は11月になりました。沖縄ではほとんど暖房を入れる習慣がないので、冬場の調律は不安でした。ピアノ調律師協会の入会審査のときはカワイ楽器さんの養成所でしたが、今回はヤマハさん。初めて行くのでどんなところだろうとワクワクしていきましたが、静岡のみなさん、ごめんなさい。ここまでとは思っていませんでした!この桜木駅には本当に驚きました。ここに載せた写真以外にも数十枚撮影したと思います。

アニメか何かの舞台にでもしたら、聖地になれるようなところでした。

昼食は各自用意するようにとのことでしたので、この桜木駅で買えばいいやなんて話をしていたのですがとんでもない!360度見回してもコンビニなどありませんでした。浜松で買っておいてよかったです。

ちなみに今回の宿はエアビーアンドビーの民泊で。外国人の方が運営するアーティスティックなお部屋で、下のカフェではジャズの生演奏をしているという環境。試験でなければもっと楽しんだのですが。ちなみに試験後は軽く一人打ち上げをしようと小料理屋さんへ入ってお任せで刺身やら白子やら鴨鍋やら西京焼きまでいってシメはそばで。4人前くらい食べたのではないかというくらい全て完食して胃が破裂してしまいそうでした。お会計がちょっと高めでしたけど、それでも安いんじゃないかっていうくらい美味しいものをいただいたと思います。

試験が終わって次の日は浜松巡り。浜松にはお世話になっている問屋さんや部品メーカーさんが多数あるので、取引のあるところにはみんな挨拶に行きました。遠いところで仕事をしていると電話の声だけでしか相手を知ることができませんが、一度顔をみるとそれだけで距離が縮まるような気がして、極力全国色々なところへ会いに行くようにしています。

ここでまたさいたまピアノ工房さんをお誘いして一緒に回って頂きました。遠いところまで車運転してきてくださって感謝です。入会審査で来たときも何件か回ったんですけど、あのときは全てタクシーで、相当なお金を費やしました。浜松は広いです。この浜松でのことはさいたまピアノ工房さんのブログに詳しく紹介されています。あのときは試験に落ちたらこの旅はなかったことにしようと思っていたので、私の名前は伏せて頂きました。ご協力ありがとうございました。

さいたまピアノ工房さんとは時間の関係で途中で別れて、私は名古屋方面へ。最後はいつもお世話になっている大ベテラン調律師さんと一杯。父親くらいの年齢の方の経験話や技術のことをたくさん聞きました。忘れることのできない貴重な経験です。

そういうわけで全ての試験過程を終えて沖縄に戻り現在に至るのですが、実際に合格通知をいただいても、満足できる点数だったのかと言われればそうでもないので、またこれからは精進の日々です。調律については、入会審査のときよりは上がっていたので、一応基本は習得できたと解釈し、これからはもっと美しい調律を目指して試行錯誤していこうと思います。

目の前のピアノを一台ずつ丁寧に仕上げていくことが大切。これからも頑張っていきます。

カワイのグランドピアノは調律してやっと弾ける状態になりました!でも本当に「ただ」音が出ているだけです。ベストな状態に引き出して行きます!