コンサートのお仕事をいただき行ってまいりました。事前に主催者さんがフライヤーの画像を送ってくださったのを見てびっくり。なんとベートーヴェンのピアノソナタ30番、31番、32番と最後の3曲をまとめて演奏するというプログラム!なかなかお目にかかる機会のないコンサートです。

演奏家の斎藤龍さんがプログラムや本番中のMCで解説してたベートーヴェンの人間臭さ、というのがよく伝わってきました。可愛らしさともおっしゃってましたが、たしかに齢50を過ぎて作ったあのメロディは可愛かったですね(^^)。ベートーヴェンのピアノソナタは有名どころをちょっと知っている程度ですが、中期に比べるとこれら30番代のソナタは確かに歌に溢れてて暖かい気持ちになるメロディでした(そう思わせてくれるほどに美しい演奏でした)。

個人的には、ベートーヴェンといえば中学生のときに読んだ手塚治虫の「ルードウィヒ・B」という漫画で、作中に主人公として登場したベートーヴェンは、貴族にへつらわず、フランス革命を支持・歓喜し、恋をして、喜怒哀楽のはっきりした気難しくも力強く魅力的な人間でした。そんな描写を見たことがあったから共感できたのかな、と思いました。まったく違っていたら申し訳ないけど、もしかしたら手塚治虫も本人の解釈で同じところにたどり着いていたのかもしれないし。

初期のピアノソナタ(1番や悲愴など)に比べるとスケールが大きく深みのある作品たち。特に31番のフーガが美しくて感動的でした。帰って速攻で全部YouTubeミュージックでダウンロードして聞きました。6つのバガテルも。

そしてアンコールは定番中の定番のアレ。
最初から最後まで美音を聞かせていただき、特に最近はジャズに傾倒していた私にとっては、忘れていたピアノの美しさを思い出させてもらえる良い機会となりました。ありがとうございました。

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