ピアノの相談のお電話をいただいて見に行ってきました。「数十年経過したピアノですが、使えるでしょうか」というお問い合わせを時折いただきますが、今回もそんなお問い合わせです。

音が出ない鍵盤がいくつかあって、ペダルを踏んでも音が出なくて…などなど、電話越しに聞いていると、まるでピアノがもうダメなんじゃないかという印象を受けたのでまずは拝見することに。近所だったのでその日のうちに行くことにしました。

実際に見てみると、症状はお客様のいうとおり。でもいつもどおり、もうダメってことはない普通にちょっと古いだけのアップライトピアノでした。ダンパーペダルにいたっては、調整ネジが緩み過ぎていて、ペダルがフルストローク動作してもアクション側に伝わらないというもの。ネジを締めたら問題なく稼動しました。

弦もピンも問題はなさそう。ただ、アクションのスティックはプラスチックのフレンジが原因であることは間違いようなので、ここの交換だけさせていただくことになりました。

お母様が小さい頃買ってもらったピアノだから手放したくなかった、という願いが叶って良かったと思います。特に、この頃のピアノはよっぽどのことでもない限り買い替えは必要ないですけどね。

修理工房に戻って全弦張替したアップライトピアノを調律しました。まだまだずれそうです。来週出荷なので、それまでもっとたくさん弾いて慣らしていきます。