ピアノの歴史

ピアノの誕生前

今日楽器の王様といわれるピアノですが、もとは音色、音量、形、デザインなどどれをとっても今のピアノからは創造できないもので、名前もチェンバロ、クラヴィコードというものでした。鍵盤が2段だったり、ペダルがなかったりと機能的な面でもだいぶ違う楽器でした。このチェンバロやクラヴィコードの進化系が今日のピアノの前身となりましたが、どのような変化が加えられたのでしょうか。

クリストフォリ

イタリアのバルトロメオ・クリストフォリは音楽に理解のある貴族に仕え、それまでの鍵盤楽器にはなかった音の強弱をつけられる鍵盤楽器を1709年に開発しました。当初、この新しい楽器は「優しく(=Piano)、また大きく(=Forte)響くもの」と呼ばれました。今日ピアニストの名前につくピアノという意味の記号「Pf」は、ピアノフォルテの略なのです。

広がっていった音域

クリストフォリが作ったピアノは5オクターブ程度でおよそ60鍵でしたが、ベートーヴェンの時代になると6オクターブほどに広がり、ショパンやリストの頃に現在の88鍵(7オクターブ半)ほどの音域に落ち着いたといわれます。これらは主に作曲家の要望により改良されていったもので、88鍵程度が人間に気持ちよく聞こえる音域ともいわれます。

タッチの進化

もともとのピアノは、鍵盤を押すとハンマーが突き上げられ弦を叩くだけの構造でしたが、後にハンマーが弦を叩いた直後に次の動作の準備をするという機能が加えられました。ピアノ史上最も劇的な改良といわれる「レペティション・アクション」の誕生です。これにより、グランドピアノは1秒間に14回程度の連打ができるようになり、その後生まれた音楽にも影響を与えたといわれます。

アップライトピアノの登場

今日広く家庭などに普及しているアップライトピアノは、実はピアノの誕生から約100年ほど後に作られたもので、置き場所や製作費の面で研究され出来上がったピアノです。よりコンパクトで安価にという挑戦は、グランドピアノほどの音質や弾き応えを得ることはできなかったものの、多くの人に親しまれる「ピアノ」の代名詞的存在となりました。

現代のピアノ

その後、産業革命などにより金属が進化し、蓄積された技術により構造面でも改良を繰り返していきました。メーカーによっても若干異なる機能などを装備し、それぞれの個性が生まれていきましたが、300年ほど昔から多くの人々に親しまれ「楽器の王様」と呼ばれるまでに至っています。

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